不当な配置転換で和解 引越社関東、営業職に戻す

 「アリさんマークの引越社」で知られる「引越社関東」で働く営業職だった男性社員(35)が、シュレッダー係に配置転換させられたのは不当だとして地位確認などを求めていた訴訟は24日、東京地裁で和解が成立した。和解は会社が男性に謝罪し、6月1日付で営業職に戻し、配置転換前の賃金条件に戻すことなど。同社が解決金を支払うことも盛り込まれた。

 原告側の代理人弁護士らが記者会見をし、明らかにした。弁護士によると男性は2011年に入社。営業車の運転中の事故で会社から48万円の弁償金を求められ、15年3月に社外の労働組合に加入した。その後、電話応対業務に異動させられ、さらに1日中立ちっぱなしのシュレッダー係に移った。

 男性が配置転換の無効を求めて15年7月に提訴したところ、会社側は男性を懲戒解雇した。解雇理由について「罪状」などと書かれた文書が社内報に掲載された。解雇は既に撤回されている。

 (2017.5.25 日本経済新聞

不当な配置転換をしたあげく、その配転無効を求めた提訴を理由に懲戒解雇、さらに解雇理由を「罪状」として社内報に掲載ですか・・・これはブラック認定ですね。結局、和解でこの男性社員は配転前の営業職に戻して賃金条件は元通り、さらに解決金を支払うことになったのですから、会社にとっては高い「授業料」になりました。

ただそれだけではありません。このニュースは多くのメディアに取り上げられましたので、アリさんマークの引越社=ブラックのレッテルはしばらく拭えないでしょう。このネット時代、労使トラブルの対応を誤ると企業がどれだけ有形無形の損失を被るかが良く表れたニュースだと言えます。