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労基署業務を民間委託 立ち入り検査 規制改革会議が検討

監督行政

 政府の規制改革推進会議(議長・大田弘子政策研究大学院大教授)は、長時間労働などの監視を強めるため、企業に立ち入り検査する労働基準監督署の業務の一部の民間委託を検討する。各地の労基署は人手不足で監督の目が行き届いていないとの指摘がある。委託先は社会保険労務士を想定、主要国に比べて見劣りする監視体制を強化して働き方改革を後押しする。(中略)

 政府は年内にも労働基準法を改正し、企業の残業時間の上限を「月平均60時間」として違反企業には罰則を科す方針。監督官不足が足かせになりかねないため、社労士を活用して監視体制を強め、働き方改革の進展につなげる。

(2017.3.7 日本経済新聞

労働基準監督官の絶対数が不足していることは以前から指摘されていました。全国の事業場数は約430万と言われていますが、これに対して監督官は約4千人。単純平均で1人あたり1,000社以上を担当しなければいけないので、当然全ての事業場に手が回るはずがなく、監督の実施率は3~4%にとどまっています。

この監督官不足を社労士の活用で補うというのが、今日のニュースです。我々社労士にとってはビジネスチャンスなのかもしれませんが、公益的な観点による考察も必要になるでしょう。監督担当が社労士と知れば、企業側が手心を加えるよう求めたりしないでしょうか。また、監督を担当する社労士の知識・経験が浅い場合に、企業の違法行為を見抜くことができるのでしょうか。実際の監督業務がどのように運用されるのか、今後の議論が注目されるところです。